短編集
他人からすると「どうして」と思えるようなことで、ひとは死を選ぶときもある。苦しみはいつでも、相対的なものではない。 あらすじ・紹介 ひとはどんなときに死を選ぶのだろう。「心中」をテーマに、さまざまな生と死の狭間を描いた7編。富士の樹海での奇妙…
僕たちはいつも手をつないで歩いていた。生活に余裕はなく、将来の展望もほとんど見えていなかったけれど、僕たちはまだ若かった。喧嘩をしても、仲直りする時間はいくらでもあった。 おい、あと十八年たったら、おまえは手をつなぐ相手をうしなってしまうん…
言葉で明確に定義できるものでも、形としてこれがそうだと示せるものでもないのに、ひとは生まれながらにして恋を恋だと知っている。 あらすじ・紹介 誰かが誰かに向ける強い想い。誰かの存在が、人生を導く星となること。恋愛とひとくくりに表現するにはあ…
まず、からだを休める場所をさがそうと思った。それから、食いものをさがしに行こう。 そうやって、死ぬまではたしかに生きよう。 あらすじ・紹介 不器用に生きる動物たちを主人公に、絵本のような優しい語り口で「生きること」を考えさせてくれる短編集。さ…
そうして私は、薄暗いパブの片隅で気づく。 かわっているのは本ではなくて、私自身なのだと。 版元ドットコム あらすじ・紹介 本にまつわる9つの物語を集めた短編集。 病床の祖母に1冊の本を探してほしいと頼まれた少女の日々を描く「さがしもの」、学生時代…